FabLabでプリント基板を作る方法

マーク・ブーン (Marc Boon)著, 2008年2月

青木 翔平 (Shohei Aoki@Fablab kamakura)訳, beta released 2011年11月

訳者注:いくつかの元リンクは失効しています

概要

片面・貫通型のプリント基板(PCB)をFabLabのミリングマシン Roland Modela MDX-20を用いて作ります。 よく使われている方法((1)(2)(3))はすでにありますが、もっとシンプルなワークフローを考えました。インストールするソフトウェアもほとんどありません。フリーでオープンソースのソフトウェアを利用し、Linux, Mac, Windowsなどのマルチプラットフォームで動かすことができます。

この方法で用いる唯一のソフトウェアはEagle Layout Editorのフリー版です。これは、電子基板の回路図と、プリント基板上のレイアウトを設計するためのソフトウェアのパッケージです。フリー版のソフトウェアの利用は非商用利用、かつ100mm×80mmまでのプリント基板に限られます。Eagleからの出力ファイルは直接Modelaにインプットすることができます。

筆者らにより開催されたワークショップの動画をご覧になると、概要をつかむことができます。

動作環境

お使いのPCに、次のソフトウェアがインストールされている必要があります。

Windows (2000/XP/Vista)の場合:
  Eagle 4.16r2 for Windows

Mac OS-X (10.3以上)の場合:
  X11 update for OS-X (すでにインストール済み)
  Eagle 4.16r2 for Mac OS-X X11

Linuxの場合:
  Eagle 4.16r2 for Linux

ワークフロー

サンプルプロジェクト

サンプルプロジェクトとして、粉川哲夫氏の マイクロサイレントTV の回路を取り上げます。 これはいたってシンプルなTVトランスミッタの回路で、VHF帯の複合ビデオ信号を発信することができます。この回路を使って、カムコーダーやPCのテレビ出力ソケットから出力された複合ビデオ信号を、アンテナをつけたテレビで受信することができます(10m以内)。

粉川氏は他の回路にも応用可能な、PCやソフトウェア、FabLabの制約にとらわれないとてもシンプルで効率的な方法を考えだしましたが、FabLabを使うことを主張する方々は以下のステップに従いましょう。

ステップ1:プリント基板のレイアウトをEagleで作成する

Eagleを利用してFabLab用の切削ルール(Modelaでの切削)に従って回路図とプリント基板のレイアウトを作成します。

ステップ2:切削と穴あけ用のツールパスを作成する

切削と穴あけを行うプリント基板上の溝と穴の輪郭線を定義します。

ステップ3:Roland Modelaを動かすためのファイルを作成する

EagleのCAM Processorを利用してRoland Modelaへの出力ファイルを生成します。

ステップ4:プリント基板を切削し、穴をあける

Modelaに回路作成用のファイルを送信します。

ステップ5:ハンダ付けをしてテストを行う

部品を基板にハンダ付けし、ビデオ信号をTVモニターに送信してみましょう!